光を探して

 

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眠りにつけない夜
あの曲がききたくて
寝室をぬけだした
階段を降りる前
灯のスイッチ押せば
壁に写る 豆電球の部屋
両親の寝息と 可愛い犬の気配
そこに在る ことをみつめたら

真っ暗な家の中
小さな灯りを手に
プレイヤー目指して歩き出す
階段の軋む音
足の裏から伝わる 畳の目 床の感じ
僅かな灯りに照らされる 生活の間

物の場所 時が変わっても
記憶の中の 今 そこに見えるよう
ひんやりとした空気 溶かされていく

プレイヤー手に取り
イヤフォンつけたら
リビングの椅子に腰掛け
眼差しは窓の世界
真っ暗な部屋と外
闇の中みたい
ときどき走る車のライトが
部屋の中通り過ぎたら
違う色の暗い世界

心と頭と 胸の奥の方 頭の上の方
そんなとこ からっぽにしたり
取り出して見つめたり
闇に似た世界
自分の中の奴らと会話する

此処でこうして居られるのは
スンと素直に 恐れずに
世界を見て居られるから
奥底から レーザービームの眼

不安も希望も未来も過去も時間も
わからなくなりそう
可笑しな このとき

在る という歓び
溢れ出す
噛み締めても
時の流れに
こぼれ落ちていく
せつなさと しあわせに
真っ暗な世界 過ぎてゆく